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突破口の生活

突破口の生活

WHAT'S NEW

2月27日発表
日経SYSTEMS 2013年2月号に取材記事が掲載されました。
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著者ご挨拶

 著者の森川滋之でございます。いつもありがとうございます。

 このたび、きこ書房から『奇跡の営業所』を上梓させていただきました。常に強い想いで執筆をしているつもりですが、本書は特に思い入れの強い本となっております。その理由を少しお話しさせてください。

 私は、2003年から1年半営業企画の仕事をいたしました。その後1年間、営業も経験いたしました。その間に大きな挫折感を抱いた人間です。その挫折感は克服したつもりでしたが、ずっと自分の心の底にコンプレックスとして残っておりました。2005年に独立したのですが、営業は私がもっとも苦手とすることのままでした。

 2007年の末に主人公のモデルである吉見範一さんのお話をたまたま伺う機会がありました。たかだか10分程度のプレゼンだったのですが、たいへん心に響くものでした。営業の本質を教えていただいたことで、コンプレックスは逆にやる気に変わりました。

 私の古巣のIT業界は、SEも精神的に苦しんでおりますが、それ以上にセールスパーソンが誇りを持てずに苦しんでいる業界です。私は吉見さんにIT業界のセールスパーソンに向けて話をしていただきたいと思い、それ以来、彼のセミナーのプロデュースをしております。

 最初は、IT業界向けに集客を始めましたが、噂を聞いてIT業界以外の業界の方々も来てくださるようになりました。来ていただいた方のほとんどが、吉見さんの話を聞いて、元気になってくださいます。私は、彼のセミナーを主催することで大きな満足をいただいております。

 しかしながら、吉見さんも私もほとんど無名に近い存在であり、セミナーの集客に苦労し始めました。打開策はないかと吉見さんに相談したところ、音声ファイルを特典としてつけたらどうだろうということになり、本書の基になった実話を話してもらいました。

 私は、話を聞いて涙が止まらなくなりました。たまたま吉見さんを私に引き合わせてくださった方がIT Media社を紹介してくださったので、同社のWebマガジンであるBiz.IDにこの話を連載させていただくようお願いしました。幸い承諾をいただき、昨年8月から11月にかけて本書の基になった内容を同誌に連載することができました。

 Biz.IDでは、好評をいただきましたが、この話をもっと多くのセールスパーソンやセールスマネージャに届けたいという思いが日に日に強くなりました。そのために単行本化しようと決意しました。

 当時、福島正伸先生の『どんな仕事も楽しくなる3つの物語』がたいへんな好評を博していました。もちろん内容も素晴らしいのですが、挿絵、装丁も素晴らしく、福島先生のお話をさらに感動的にしているなあと思いました。3つの物語の編集者に本を作ってもらえたら、多くの方が手にとってくださる本になるのではないかと思いました。

 そこで思い切って、Biz.IDの元原稿を小冊子化したものを携えて、福島先生にこの内容に感じるところがあれば、3つの物語を編集した編集者にご紹介いただけないかお願いしました。福島先生は二つ返事で引き受けてくださり、すぐに編集者の谷さんをご紹介くださいました。「日本を変える著者の一人です。よろしくお願いします」という過分な言葉さえ添えてくださいました。谷さんは、福島先生の言葉に応えてくださり、このような美しい本に仕上げてくださいました。

 こうして振り返りますと、本書は、たくさんの方の想いの結晶だと思います。吉見さんのすべてのセールスパーソンを幸せにしたいという想いはもちろんのこと、吉見さんのセミナーに来てくださった方々、吉見さんや私のメルマガを読んでくださっている方々、この小説の登場人物のモデルになった実在の人物の方々、Biz.IDの読者の方々、谷さんを紹介してくださった福島先生、単行本化してくださった谷さん、デザインや写真に関わってくださった方々の想いがすべて詰まっています。これらのほかにもたくさんの想いをいただきました。

 著者の私は、多くの方々の想いを紡がせていただいただけという気持ちが日に日に強くなってまいりました。

 このような経緯でできた本なので、できれば多くの方に手にとっていただきたいと思っております。

 お読みいただいて心に感じるところがあればで構いません。書評等賜れば有難く存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

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